札幌市電

 私はこの電車よりも早く終点まで歩いて行けます。ウサギとカメじゃあるまいし、途中で電車が寝て待っててくれるのではありません。

 現在は札幌の市電は札幌繁華街の代名詞でもある“すすきの”(左)と“西4丁目”(右)の間で運行されていますが、誰でもこの電車よりも早く終点まで行くことができます。別にマラソンをするわけでもなく、場合によっては途中でお茶をしててもいいです。
 札幌にお住まいの方ならお判りでしょうが(笑)、すすきののターミナルと西4丁目のターミナルは1区画(約500メートル)しか離れていません。この間、電車の方は札幌市の南郊の藻岩山の麓のあたりまでグルッと回って来るので、歩いた方がずっと早く終点まで着けるのです。

 賑やかな飲み屋街を尋ねて、曲がりくねった道をず〜っと旅して行ったら、やっぱり元の場所の近くまで戻って来た…。幸せの青い鳥みたいで何だかジーンときませんか?えっ、こない…。でも札幌の市電て人生に似ているなって前から思ってました。
 東京の山手線、大阪の環状線、東京都営地下鉄大江戸線などもグルッと回って元の駅まで戻って来ますが、札幌市電は○○まで行くぞと行く先を表示して、エッサエッサと郊外を回って来るわけですね。隣の区画までさっさと歩いて行く人生と、藻岩山なんかを楽しんで遠回りしてくる人生、どちらを選びますか?

                 帰らなくっちゃ