カッパドキア (Cappadocia)

 トルコ中部の有名な観光地で、大自然が何百万年もかけて創り出した奇怪な岩の群れが何キロにもわたって広がっています。私は崖の縁に立っているのですが、足下の大地にはキノコの形をした巨大な岩が一面に並んでいて、ちょっと信じられない光景でした。石灰岩でできたこれらの岩には、初期のキリスト教徒たちが住居として使用するためにくりぬいた跡が無数に残っており、一部は現在でもホテルやレストランなどに利用されているようです。固定資産税はどうするのかな。
 私が浜松にいた頃にお世話になった小児科の稲留研三先生が書かれたトルコ旅行記(残念ながら非売品)によると、カッパは古代の若い女性の名前で、ドキアが場所の意味だとか。「カッパ嬢の国」という意味らしいです。また紀元前2世紀頃、この地方に住んでいたアレテウスという医師が、おそらく世界で初めて、糖尿病に関する正確な記録を残したという記述もあるそうです。凄いですね。
 とにかくカッパドキアはカメラさえ持っていれば、目をつむってシャッターを押しても、誰でもそこそこに人を驚かせるような写真を撮影することが出来ます。あんな奇怪な光景が現実に存在するなんて、私は今でも信じられないような気がしています。
                帰らなくっちゃ