練馬・我が街

 また暑い季節が巡ってきました。こういう時はあまり外を出歩かず、私が普段住んでいる地域をご紹介することにします。
 練馬は東京都区内でも最も暑い地域の一つで、最近のニュースや気象情報では都内最高気温がしょっちゅう出ています。今日(2008.7.6.)も光化学スモッグ注意報が早々と練馬区内に発令されました。夜も寝苦しいし…。

 私が小学生の頃、練馬区は東京では“田舎”の代名詞と言ってもよい状況でした。練馬といえば練馬大根くらいしか当時の子供たちには思いつきませんでした。そう、練馬には畑が広がっていて、大根が特産品だったようです。

 私の小学校はいわゆる“越境入学者”が多く、私もその一人でしたが、一応は同じ豊島区内でした。しかし中には隣の練馬区から越境する子もいて、現在だったらたぶん大変な問題になるでしょう。しかし子供たち同士はそんな事情は関係ありませんから、学校が終わるとバスに乗って私よりさらに遠く、練馬区まで帰って行く友達を見て(1人可愛い女の子もいた)、どんな所に住んでいるんだろうかと不思議に思ったものです。

 “練馬”の地名の由来は「馬を練る」、つまり合戦用の馬を育てていた土地だとばかりずっと思っていたのですが、最近どうも8世紀の続日本紀あたりにまで遡るという説もあるようで、よく判りません。とにかく私の子供の頃は田舎のイメージが強かったということです。

 ところが私たちが住み始めてから、ここ10数年間ほどの練馬周辺の変貌は凄いです。ご覧のように練馬区の花であるツツジが咲き乱れる公園が整備され、高層ビルやマンションが立ち並ぶようになりました。
 かつては池袋と飯能方面を結ぶ西武池袋線の駅の一つに過ぎなかった練馬も、東京メトロ有楽町線との相互乗り入れで市ヶ谷・銀座方面と直結し、さらに大江戸線の全線開通で新宿・六本木・汐留・両国といった都内有数のスポットへも乗り換えなして行けるようになったと思ったら、今度は副都心線で渋谷へも直行可能、まもなく横浜方面へも乗り入れるそうです。
 こうして地下鉄ネットワークの充実で都内有数の交通の要所となった観のある練馬ですが、地上の交通がどうなるかが問題ですね。練馬駅周辺の踏み切りはすべて立体交差化され、駅舎も新しくなり、駅前の道路やターミナルも整備されましたが、何と言っても練馬に都心方面からアクセスする唯一の幹線道路である千川通りの道幅が狭い。片側一車線ですから…。

 まあ、都市は生き物とよく言いますが、この街に住み始めて10数年、練馬の変貌を見続けてきた私はこれからもしばらくの間、狭い道路というアキレス腱を抱えた練馬駅がどうなって行くのか、見届けたいと思っています。

             帰らなくっちゃ