シンデレラ城

 先日、千葉県の幕張メッセである学術集会(学会)が開催されました。メッセはドイツ語で見本市を意味するそうですが、この幕張メッセは1989年の完成当時は東洋一の規模を誇る展示会場でした。しかし今では東京ビッグサイトにその座を譲っています。
 ここではいろんな見本市や国際イベント、芸能界やスポーツ関係のイベントなどが行われますが、私たちの分野でも、千葉県で学会が行われる時にはこの幕張メッセが使われることが非常に多いです。

 完成したばかりの頃は、まさに日本一、東洋一を誇る規模の大きさに目を見張ったものですが、その後は日本各地にきれいな大型イベント施設が整備されるようになり、幕張メッセの存在感がやや希薄になってしまったのは仕方ないことでしょうか。

 しかし東京方面からの交通の便が良いので、イベントに参加する者としては大変便利でありがたいことも事実です。
 この日もご覧の通り……(アレ?)
   (^-^
 この日もご覧の通り……(汗・汗・汗…)
   (^-^
 幕張メッセの写真がどっかへ行っちゃいました
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まあ、幕張メッセでのイベントは、東京への帰り道に舞浜の駅で途中下車する楽しみもあるんですね(笑)。

 舞浜といえば東京ディズニーランド、隣接して東京ディズニーシーもありますが、東京ディズニーランド(略してTDL)の方がずっと歴史は古く、1983年春にアメリカ国外初のディズニーパークとして開業しました。TDLのシンボルであるシンデレラ城をバックに、ミッキーマウスを連れたウォルト・ディズニー氏の銅像も建っています。

 ところで開業の1983年と言えば、私にとっては小児科医として最後の年でした。私が初めてTDLを訪れたのは、確か病理に転進して2年目か3年目のことです。30歳代半ばですね。
 東大病理学教室の教室旅行(医局旅行)で房総のどこかの海辺の旅館に1泊した後、翌日その帰り道に話題のディズニーランドへ行ったわけです。しかし面白くなかったですね(笑)。若い医局員や秘書のお姉さんたちは当然いろんなアトラクションで遊びたいのに、教授や助教授の偉い先生たちはミッキーやドナルドには目もくれず、リンパ球がどうしたとか、肝臓がどうしたとか、“学問”の話ばかりしている。若い医局員が楽しめるはずないじゃないですか〜。何か不完全燃焼して遊び足りない想いを胸に、またバスに乗って東京に帰ってきたことくらいしか覚えていません。

 やっぱり熱い情熱に燃えて学問を志した教授や助教授の先生は、ドナルドやミッキーなんかに現
(うつつ)を抜かしていてはいけないんですね。きちんと学問を修めなければ…。
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本日2度目の汗マーク…。
 還暦すぎて舞浜で途中下車した私って…もしかして“教授”とかじゃなかったっけ?(^-^
昔の教授や助教授は偉かった…アア〜!

 さて東京ディズニーランドは園内でお酒が飲めないという、飲んべえの私にとっては致命的な欠陥があるのですが、遊んでみるとけっこう楽しいもんです。土曜日の半日くらい仕事や学問を離れて楽しんでも罰は当たらないかなっと…特に夜のエレクトリカルパレードは感動ものでした(笑)

補足:
 初めて病理の教室旅行は、若い医局員としては楽しめないまま終わってしまったと書きましたが、書いた後になって当時の情景を思い出そうとしても、シンデレラ城もミッキーもドナルドも何もイメージが出て来ない、いくら何でもこれはおかしいです。
 もしかしたら教室旅行の帰京日の日程にはディズニーランドが予定されていたのに、物凄い混雑ぶりだというので、教授連の鶴の一声で取り止めになった可能性もあります。まあ、いずれにしても若い医局員たちは「せっかくディズニーランドまで来たのに…(ブツブツ)」とボヤキながら東京に帰ったことだけは間違いありません。

          帰りたくないよ